「体制」危機は「体制」変革のチャンス!

動労千葉、『日刊動労千葉』から、紹介します。

 第21回全支部活動者研修会が1月27~28日、伊東で開催された。
 一日目は、田中委員長による「外注化阻止第2ラウンドに向けて」と題する時代認識から外注化阻止闘争、13春闘の課題等が全面的に提起された。
 二日目は、鎌倉孝夫氏(埼玉大名誉教授)による「『体制』の危機の深刻化・安倍政権の本質をふまえて」と題する講演で、新たに再登場した安倍政権とアベノミクスの本質をわかりやすく暴いた。以下、鎌倉氏の講演の要約を紹介する(文責編集部)。

鎌倉孝夫氏講演(全支部活動者研修会)

  現在の危機をどう見るか
 はじめに鎌倉先生は、現在の「危機」をどう見るかという点で、世界中に大恐慌が吹き荒れた1930年代と全く同じではないということを強調された。かつては当時の社会主義国家に対抗上、ケインズ主義の限界を一定の改良主義政策(ニューディール政策等)で乗り切ってきたが、現在は、これを新自由主義で乗り切ろうとするものだ。巨大独占体の利益独占、そのためには国家をも利用し、労働者への収奪を徹底する。また、現代の特徴は、実態のない金融資本が産業独占体を動かしているということだ。

  安倍政権の本質

 安倍政権について、単純な国家主義だけではない、金融独占資本の利潤追求を徹底的に推進していくという面を併せ持つ新自由主義と保守・国家主義のミックスが安倍政権の本質だ。そこには旧国家主義(天皇制主権の復活など)としては制約があり矛盾を抱える。

  アベノミクスとは 

アベノミクスとは、国家と中央銀行を徹底的に利用した新自由主義の推進だ。
 安倍の超金融緩和策は、結局大企業のために物価をあげ、資金は株など投機マネーに回される。雇用や賃金が減り続け、実際の需要が不足しているからカネをつぎ込んでも企業の投資拡大につながらない。経済成長による物価上昇ではなく、ただ投機バブル的な物価上昇を導き出すだけのものだ。
 また、公共事業の拡大だが、その基盤の税収見込みは絶望的である。社会福祉や生活保護費を削り、国債を発行して捻出するしかない。しかも、現在は公共事業投資を行っても波及効果がほとんど出ない。原発などに象徴されるが、経済上昇につながらない投資が増えている。それに係わる一部の大企業、自治体にしかカネが回らない。核燃再処理工場など何の利益も生んでいない。軍事支出と同じで、何も生み出さないものに支出をしていく。
 さらに、安倍の成長戦略とは、徹底的な競争力強化だ。そのために賃金をさらに引き下げようとしている。曰く「日本の賃金は高すぎる。インド以下的賃金にしなくてはダメだ」。下げるために、「生活保護費が最低賃金より高い、低所得者の生活費より高い」と煽り、生活保護費も賃金も双方競争させて切り下げていく。

  戦時財政・階級国家に 

現代の資本主義の特徴は、株式や証券投機など、産業資本の裏付けのない〝擬制〟的(実態のない)金融資本。労働者を雇い商品を生産して利益を得るより、株や証券を売買する方がはるかに容易に莫大な利益を手にすることができる。資本はこの証券投機による利潤獲得を手放さない。また、国家も一握りの巨大独占企業の利益・権利を優先し、社会や公共など二の次になってしまっている。まさに階級国家だ。金融政策も国策に中央銀行を従わせる戦時的金融になってしまっている。そして、徹底的に民衆から収奪していこうとしている。そして民衆から抵抗力を奪うために、いじめ構造を浸透させ、公務員や生活保護バッシング、正規―非正規の対立などを煽り、共同性を破壊し、本当の敵を見えなくさせている。本来、労働組合が対抗して運動をつくっていかなくてはならない。

  「体制」危機は「体制」変革のチャンス 

これ以上、独占体と国家の収奪が続いていけば、命さえ奪われる状況になっている。資本や国家の本質を見据え、徹底的に闘う以外にない。闘う勢力をつくっていくことだ。「カネか命か」が問われている。
 今こそ資本主義―労働力を商品化しなければ生きていけない社会―の根底的批判を強めていこう。非正規職労働者の実態をみれば、今やそれさえも維持できない状況にまできている。労働力の商品化の根底的な廃棄が求められている。
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